2011年11月16日

gozoCineの音のレイヤー

gozoCineは、デジタルビデオカメラで撮影されたのち、映像を若干カットした
りつなげられたりはされていますが、撮影後に音をかぶせたり、映像に効果を
かけたりといった作業は一切されていません。「再訪」はしたとしても、「再
撮」という概念は存在しない、gozoCineは驚くべきライヴパフォーマンス、あ
るいはドキュメンタリーと言ってもよいのかもしれません。

ポータブルなピンチハンガーやOHPフィルムやオブジェたちが、カメラと被写
体との間に差し挟まれるように、gozoCineではマリリアさんの歌やその場の自
然と人工のサウンド加えて、さまざまな音や声が撮影の場に持ち込まれ、再生
され、映像と同時録音で拾われていきます。撮影時、音響機器はポケットに入
れてあったりバッグに入っていたりするようですが、撮影のための道具でもあ
るカセットテープレコーダー、MDプレーヤー、DVDプレーヤーといった再生装
置はしばしば被写体にもなっています。

再生される声の主は、パウル・ツェラン、折口信夫、ソクーロフ、あるいは
過去に録音された自身の声であったり……、さらには撮影しながら口から咥
えられてもいるらしい(武満徹から受け継いだという)サヌカイトの硬質な
響きもそこここで登場しています。

いつの間にか「映画の時間」に参集しているモノと音と言葉と歴史……、参集
した者同士の呼応と共振。gozoCineの多層に侵蝕し合うレイヤーのあり方は、
未踏の領域であるに違いありません。


以下の画像は、最新作《太古のおもいで――『猫町』》より
第七藝術劇場ではDプログラム、11月15日(終了)、18日、23日に上映。
http://gozocine.info/program.html

太古の02.jpg
posted by gozocine at 00:39| 大阪 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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